ビジネスインダストリ

AI

AIは、コンピュータで人間の知能を実現したもの。大きく分けて次の2つがある。


特化型AI

特化型AI


自動運転、画像認識、将棋の対局など、特定の用途で使われるAIのこと。


汎用型AI

汎用型AI


特定の用途だけではなく、人間のように様々なことができるAIのこと。



AIの学習方法には次の2つがある。


教師あり学習

教師あり学習


学習データに正解を与えて学習させる方法。


教師なし学習

教師なし学習


学習データに正解を与えないで学習させる方法。



その他にも、AIの学習に関する次の用語も覚えておこう。


強化学習
(Reinforcement Learning)
与えられた条件のもとで価値を最大化する方法を、試行錯誤を通じて学習するもの。
ニューラルネットワーク
(Neural Network)
人間の脳の神経回路を模した数学モデルのこと。人間の脳の神経回路で行われる情報処理と同じことを、コンピュータの計算で行うよ。
ディープラーニング
(Deep Learning)
ニューラルネットワークの層を多層化したもの。複雑なデータを、短期間で大量に学習することができるよ。


また、AIに学習させる際には偏り(バイアス)に注意するよ。


データバイアス

データバイアス


差別、偏見、誤った認識により収集してしまった偏ったデータのこと。


アルゴリズムのバイアス

アルゴリズムのバイアス


AIに偏った学習データを与えることで、偏った学習してしまうこと。

AI利活用ガイドライン

AI利活用ガイドラインは、総務省が公表した、AIの利用者(AIを利用してサービスを提供する者を含む)が留意すべき10項目の活用原則を定めたもの。


POINT

01

適正利用の原則


利用者は、人間とAIシステムで適切な役割分担をして、適正な範囲で利用する。

POINT

02

適正学習の原則


利用者とデータ提供者は、AIシステムの学習の用いるデータの質に留意する。

POINT

03

連携の原則


データ提供者とAIシステム提供者は、相互の連携に留意する。

POINT

04

安全の原則


利用者は、AIシステムにより生命、身体、財産に危害を及ぼすことがないように配慮する。

POINT

05

セキュリティの原則


利用者とデータ提供者は、AIシステムのセキュリティに留意する。

POINT

06

プライバシーの原則


利用者とデータ提供者は、AIシステムの利用によりプライバシーの侵害が起こらないよう留意する。

POINT

07

尊厳・自律の原則


利用者は、AIシステムの利用において、人間の尊厳個人の自律を尊重する。

POINT

08

公平性の原則


データ提供者とAIシステム提供者は、AIシステムの判断にバイアスが含まれる可能性を留意し、個人や集団が不当に差別されないよう配慮する。

POINT

09

透明性の原則


利用者とAIシステム提供者は、AIシステムの入出力や判断結果の説明可能性に留意する。

POINT

10

アカウンタビリティの原則


利用者は、利害関係者に対しアカウンタビリティを果たすように努める。

アカウンタビリティは、会計(Accounting)責任(Responsibility)を組み合わせた言葉。 利害関係者に対して、資金の使い道を説明する責任のこと。

人間中心のAI社会原則

人間中心のAI社会原則は、AI-Readyな社会を実現するための7つの原則。

AI-Readyな社会は、必要な時にいつでもAIを導入し、恩恵を受けられる状態になること。


POINT

01

人間中心の原則


AIの利用は、基本的人権を侵すものであってはならない。

POINT

02

教育・リテラシーの原則


AI弱者を生み出さないために、幼児教育や初等教育においてAIを学ぶ機会が提供されること。

また、社会人や高齢者の学び直しの機会が提供されること。

POINT

03

プライバシー確保の原則


AIの利用により、個人の自由尊厳平等が侵されないようにする。

POINT

04

セキュリティ確保の原則


AIの利用におけるリスクの管理や、サイバーセキュリティの確保を行わなければならない。

POINT

05

公正競争確保の原則


特定の国にAIの情報が集中して、その地位を利用したデータ収集主権の侵害があってはならない。

POINT

06

公平性・説明責任・透明性の原則


AIの設計について、人種、性別、国籍、年齢、政治的信念、宗教などを理由に差別されることなく、全ての人々が公平に扱われなければならない。

POINT

07

イノベーションの原則


AIの発展によって人も進化するようなイノベーションを目指すもの。

そのために、人種、性別、国籍、年齢、政治的信念、宗教の垣根を越えて研究し、人材と研究の両面から国際化産学官連携を推進する。

それにより、Society 5.0(taiou_link)の実現を目指すよ。

AIに関する用語

AIに関する次の用語も覚えておこう。

    
AIアシスタント AIが生活や行動をサポートしてくれるもの。

例えば、スマートスピーカー、Siri、チャットボットが挙げられるよ。
スマートスピーカ AIで音声操作ができるスピーカー。話しかけると、音楽を再生したり、知りたい情報を教えてくれるよ。
人工知能学会倫理指針 人工知能学会倫理委員会が発表した、AIの倫理的な判断の基礎となる方針をまとまたもの。
信頼できるAIのための倫理ガイドライン
(Ethics guidelines for trustworthy AI)
欧州連合(EU)が発表した、AIに関する倫理ガイドラインのこと。

信頼できるAIのためには、合法的倫理的頑健であるべきとしている。
AIサービスの責任論 AIが想定外の行為をした場合、誰が責任を負うのかというAIの倫理的課題のこと。
トロッコ問題 多くの人を助けるためなら、1人を犠牲にしてもよいのかという問題のこと。

AIにどのような判断基準を持たせるか、トロッコ問題のような課題がある。

IoT

IoT(Internet of Things)は、あらゆる物をインターネットに接続する技術のこと。自動車や家電などをインターネットに接続し、制御や操作を行うよ。IoTを利用したシステムには、ドローン、自動運転、ワイヤレス給電、ロボット、クラウドサービスが挙げられる。

エッジコンピューティングは、端末の近くにあるサーバで処理することにより、リアルタイム高速な処理を実現するもの。IoTと相性が良いネットワーク技術として注目されているよ。


ワイヤレス給電は、電線(ワイヤ)を使わずに電力を送る技術のこと。

ロボティクスは、ロボット工学や、ロボットに関する取り組みのこと。AIとロボットIoTとロボットを組み合わせた活用事例が多いよ。